ポピュラー音楽の社会経済学
高増 明編

  高増 明 編
A5判・338頁
本体価格 2800円+税
ISBN9784779508073

 

・なぜCDは売れなくなったのか?音楽配信はそれをカバーしているのか?
・レコード会社やプロダクションなどの音楽産業は、どのような構造になっているのか?
・音楽のデジタル化の仕組み、その功罪は?
・著作権と著作権ビジネスの現状と未来は?
・アーティストが音楽だけで生活していけるようにするには、どうしたらいいのか?
・世界や日本のポピュラー音楽は、ロックンロールから現在まで、どのように変化してきたのか?その背景にある社会、経済、技術の変化は?
・AKBやMr.Children などの2000年以降の日本のポピュラー音楽の音楽的特徴は?
・ビジュアル系は、どのようにして生まれ、なぜ根強い人気をもっているのか?

ポピュラー音楽に関するあらゆる疑問にやさしく答える日本ではじめてのテキストブックです。音楽業界で働きたい人はもちろん、音楽が好きな人、文化を社会科学的に捉えてみたい人は、ぜひ読んでください。

●主な内容

はじめに

第1章 日本の音楽産業の現状と問題点
  はじめに
  1-1 CD生産額の減少
  1-2 コピーと違法ダウンロード
  1-3 高齢化とCD購入の減少
  1-4 他の原因?――音楽コンテンツの一様化
  おわりに

第2章 日本の音楽産業の構造
  はじめに
  2-1 CDの制作
  2-2 アーティストとプロダクション
  2-3 レコード会社
  2-4 流通とレコード店
  2-5 音楽出版社と著作権管理事業者
  2-6 放送局・カラオケ・レンタルCD
  2-7 音楽配信
  2-8 ライブイベント
  2-9 音楽雑誌とwebsite
  2-10 楽器産業
  おわりに

第3章 音楽のデジタル化
  はじめに
  3-1 音楽情報のデジタル化とは何か?
  3-2 音楽CD
  3-3 音声圧縮
  3-4 デジタル化のメリットとデメリット
  3-5 デジタル化とメディアの変化の歴史
  3-6 現在のレコーディング
  おわりに

第4章 日本における音楽ビジネスの歴史 
  はじめに
  4-1 日本の経済
  4-2 音楽に関するテクノロジーの進化
  4-3 音楽関連産業の成長・音楽の新しい利用
  4-4 音楽の変化
  おわりに

第5章 音楽著作権と著作権ビジネス
  はじめに
  5-1 著作権の歴史
  5-2 音楽に関する著作権の基本概念
  5-3 著作権ビジネスと音楽著作権管理事業者
  5-4 インターネットの発展と著作権侵害
  おわりに

第6章 公共財としての音楽?
  はじめに
  6-1 市場メカニズムの効率性
  6-2 公共財
  6-3 音楽は公共財か?
  6-4 文化経済学
  6-5 音楽税のシミュレーション
  おわりに

第7章 ロックとポピュラー音楽の歴史
  はじめに
  7-1 ロックンロールの誕生
  7-2 ビートルズとブリティッシュ・インベージョン
  7-3 1960年代のアメリカのポピュラー音楽
  7-4 ハード・ロックの登場と発展
  7-5 グラム・ロックとパンク
  7-6 1970年代のアメリカン・ロック
  7-7 ソウル・ミュージック、ディスコ・ミュージック
  7-8 スカとレゲエ
  7-9 ヒップホップ・ミュージック
  7-10 1980年代のロック、ポップ・ミュージック
  7-11 MTV
  7-12 1990年代から現在へ
  7-13 クラブ・ミュージックあるいはエレクトロニック・ダンス・ミュージック
  おわりに

第8章 日本のポピュラー音楽の世界進出の可能性について
  はじめに
  8-1 日本のポピュラー音楽に対する世界のポピュラー音楽の影響
  8-2 日本のロック・ポップの海外進出の事例
  8-3 日本のポピュラー音楽はなぜ海外で評価されないか?
  8-4 日本独自のポピュラー音楽?  
  おわりに

第9章 2000年代の日本のヒットソングの構造分析
  はじめに
  9-1 コード進行
  9-2 メロディ
  9-3 共通する特徴
  おわりに

第10章 ヴィジュアル系ロックの誕生と歴史
  はじめに
  10-1 2000年までのヴィジュアル系ロックの流れ
  10-2 ヴィジュアル系ロックの特徴
  10-3 90年代ヴィジュアル系ロックブームの構造
  おわりに

参考文献
おわりに
索引(人名、洋楽アーティスト名、邦楽アーティスト名、事項)